働き方改革によって、企業にはセクハラを含めた各種ハラスメントの予防・改善が求められていますが、ピアボーナスのような社内コミュニケーション活性化ツールにも有効性が期待されています。ここでは、働き方改革とセクハラ対策の関係や、ピアボーナスをセクハラ予防に活かすポイントなどについてまとめました。
2019年4月1日より順次施行されている「働き方改革」では、「長時間労働の是正」や、「雇用形態に関わらない公正な待遇の確保」といった内容の他に、「多用で柔軟な働き方の実現」という職場環境やライフワークバランスに関連した内容も重視されています。そして、職場環境の適切な改善や安定にとって欠かせないポイントの1つとされているものが、「ハラスメント防止対策」です。
2019年6月5日に「女性の職業生活における活躍の推進等に関する法律等」の一部改正が交付され、セクハラやパワハラといった各種ハラスメントの防止や解決は、事業主にとって取り組むべき義務になりました。
働き方改革によって、事業主はセクハラの相談をしてきた労働者に対して、不利益な扱いをすることが明確に禁止されています。また、労働者もセクハラ問題の是正・解決への協力が求められた場合、それに応じるよう努力義務が課されました。
この決まりは2020年6月1日から施行され、企業規模に関係なく適用されます。
セクハラ問題が生じる原因には複数のものが考えられますが、その中には閉鎖的な職場環境や、偏見が強く多様性を認めようとしない労働者の意識などが挙げられます。
現代では、社員それぞれの個性を大切にし、多種多様な働き方や生き方を尊重しようとするダイバーシティ(多様性)への取り組みが重視されていますが、例えば旧態依然とした女性への接し方や、男性優位な考え方に凝り固まった職場環境は、まさしくダイバーシティに逆行する悪しき慣習といえるでしょう。
ダイバーシティを軽視した環境では、他者を尊重したり正当に評価したりといったことが難しくなり、必然的にハラスメントのリスクも増大します。
一般的なセクハラ対策として、社員にどのような行為がセクハラに該当するのか、具体例を周知徹底することは大切ですが、本質的な改善や解決を目指すためには、そもそも性別や立場に関係なく他者を尊重し、互いに信頼し合える関係を根付かせることが必要です。
人と人が信頼関係を構築するには相互理解が欠かせません。そして相互理解を実現するには、コミュニケーションによって相手を正しく認め、知ろうとする努力が不可欠です。
そのため、企業全体でセクハラ対策を進めるには、男性社員だけに注意喚起を行うよりも、社内全体でコミュニケーションを活性化させ、誰であっても問題やリスクに気づきやすく、また他者のために声を上げやすい企業風土を醸成させることが求められます。
社内コミュニケーションを活性化させる具体的な手段の1つが、ピアボーナスのような社内コミュニケーション活性化ツールを導入することです。
ピアボーナスを導入したからといって、即座に社内コミュニケーションが活性化したり、セクハラ問題が解消したりするとは限りません。しかし、社内コミュニケーションに改めて意識を向けるきっかけとして、社員同士が互いに評価し合って報酬を贈り合うピアボーナスのようなシステムは有効です。
ピアボーナスが必ずしもセクハラ問題の特効薬になるとは限りません。しかし、ピアボーナスのようなシステムは社内コミュニケーションを活性化させ、社員一人ひとりが多様性を尊重するきっかけとして働きます。
また、業種・業態や企業規模に関係なくピアボーナスは活用できるため、働き方改革にもとづいて職場環境の改善やセクハラ対策を考える上で、ピアボーナスの導入は一考の価値があるといえるでしょう。
2021年1月現在、全14サービスあるピアボーナスの中から、無料のトライアル期間があるツールをピックアップ。3つのピアボーナスをトライアル期間の長さと、導入した場合の1か月あたりの料金(50名の場合)で比較しています。