ピアボーナスを有効に活用し、人事戦略として機能していることで知られているメルカリ。では、どのように活用しているのでしょうか?
元々、四半期ごとに互いを賞賛し合う文化があったメルカリ。しかし、よりリアルタイムに互いを賞賛できるようにピアボーナスの仕組みが導入されました。
さらに海外へも事業を展開していく中で、人数はどんどん増えていきます。その中で顔と名前が一致しないという点を解決することが期待されました。
「メルチップ」という名称で、従業員同士が報酬を送ることができる仕組みを導入しました。
わざわざピアボーナスの仕組みにログインするのではなく、既に従業員が使用しているSlack上で報酬を送り合うことができる仕組みです。
チップはささやかな内容で送ることができ、働く場所を問わずに互いに送り合うことができます。
メルカリは東京拠点だけでも、毎月20~30名もの従業員が入社します。
そのため、毎日社内にいる人であっても、名前と顔を覚えるのは至難の業という課題がありました。
名前と顔を覚えられないということは、相談がし難い、何をやっているか分からないという不満が募るなど、複合的に様々な問題が起こる要因となるのです。
海外進出をしている企業となれば、経営陣がメンバーと話す時間は確保しにくくなります。
しかし従業員にとって経営者とのコミュニケーションは非常に重要であり、エンゲージメント向上にも大きく役立ちます。
Slackの投稿を読む、などでももちろん互いの状況を知ることができますが、相互のコミュニケーションという点ではやや物足りない印象がありました。
ピアボーナスは、結果的に自社のクレドを従業員自身が日々発信・体現していくことに繋がります。
ハッシュタグなどを上手く活用することで、身近で簡単な業務から自社のクレド、すなわち信条に紐づけていくことができ、結果として愛社精神の醸成や会社への共感を生むことができます。
従業員自身が発信源となれる点も大きなポイントです。
副次的な効果として、マネージャーのフィードバックを実現することにも繋がります。
メンバーはフィードバックを受ける機会が多々あるものの、マネージャーとなれば必然的にそのような機械が少なくなります。
メンバーが何を評価してほしいのか、どのような言葉を欲しているのかという点が可視化できるという点でもピアボーナスは有効なのです。
2021年1月現在、全14サービスあるピアボーナスの中から、無料のトライアル期間があるツールをピックアップ。3つのピアボーナスをトライアル期間の長さと、導入した場合の1か月あたりの料金(50名の場合)で比較しています。