ストレッチの専門店「Dr.ストレッチ」を運営する株式会社フュービックは、「FRICA」という社内通貨アプリでピアボーナス制度を導入した企業です。従業員同士の連絡手段や感謝を伝え合うツールとしても活用できるFRICAの特徴を紹介します。
会社の規模が大きくなるとともに社員が増えつつあったフュービックは、利益をメンバーに還元する仕組みを考えていました。ただ現金として還元するのではなく、フュービックらしい方法で会社の文化も成熟させたいと考え、社内プロジェクトが立ち上がったのです。企画立案から一年以上かけてデザイナーやエンジニアの打ち合わせを続け、だんだんと形をとっていきました。
一期で200名近いスタッフが増えていたフュービックは、拠点数も増える中で社員同士のコミュニケーション不足が課題となっていました。海外進出に伴い、離れた国や地域の社員同士が気軽に連絡を取り合える文化が必要だったのです。そこで、社員に利益を還元する社内通貨の仕組みと、コミュニケーションツールの特徴を組み合わせたFRICAアプリの開発がすすめられました。
実際に社内通貨を導入した手順や内容をチェックしていきましょう。
社内プロジェクトで練り上げられたFRICAは、従業員用のメッセージアプリとして活用をスタート。入社後にアプリをダウンロードしてログインすると社員リストが表示されるため、連絡先を交換しなくても気軽にメッセージを送りあえるのが特徴です。メッセージは社員同士の感謝の言葉や仕事上のアドバイスなど、様々な内容に使うことができます。
FRICAは毎日ログインすることで「インク」が付与され、インクを使って社員同士でメッセージを送りあうことができます。ログイン制にすることで自然とアプリに触れる機会が増えるため、社内に浸透させやすくなりますね。パソコンではなくスマートフォンアプリにしたことも、運用のハードルを下げるアイデアの一つ。朝起きた時や始業前の時間など、ルーティンに組み込みやすくなりました。受け取ったメッセージの文字数はコインに変換され、その人のボーナスになります。仲間からたくさん感謝されたり、コミュニケーションをたくさんとったりした人が評価される仕組みです。
フュービックが「FRICA」を実際に現場へ導入した事例と、どのように課題解決につながったかを見ていきましょう。
メッセージを受け取ってたまったコインは、当初社内サービスや物販に使える社内仮想通貨として運用を開始しました。普及とともに取引企業のサービスなど商品ラインナップを増やし、福利厚生から豪華な宿泊サービスまで選べます。リゾートホテル宿泊券やボディケアなど健康維持につながる商品から、社長との食事権などユニークな商品も。商品のバリエーションが増えて豪華になるほどFRICAも活性化されるため、好循環が生まれています。
FRICAアプリが社内に浸透して活発に使われるようになると、自然と社員同士のコミュニケーションも密接になりました。従業員同士の感謝のメッセージだけでなく、仕事のアドバイスを送りあうなど、サービス品質やモチベーションアップにもつながっています。離れた拠点の社員同士も気軽にメッセージを送りあえ、相手への評価&福利厚生につながる贈りものにもなります。転勤した同僚へ感謝のメッセージを送ったり、仕事の励ましを福利厚生につなげたりとさまざまな使い方ができますね。
2021年1月現在、全14サービスあるピアボーナスの中から、無料のトライアル期間があるツールをピックアップ。3つのピアボーナスをトライアル期間の長さと、導入した場合の1か月あたりの料金(50名の場合)で比較しています。