新入社員や転職者に対して新人教育を行う際、リモートワークを活用するのであれば注意しておくべきポイントも少なくありません。こちらでは、リモートワークを活用した新人教育の方法や、リモートワークで新人教育を行う上で注意すべきポイントなどを、詳しく解説しています。
リモートワークでは従来のオフィスワークと違って、従業員がオフィスや職場など同じ場所に集まって仕事をする必要がありません。そのため、働き方の多様性を拡大して、個々のライフワークバランスを追求しやすくなるといったメリットがあります。
一方、リモートワークでは従業員同士の距離が遠くなってしまうため、業務上のサポートがしづらくなるといった違いもあります。加えて、接客や営業活動といったことに関しても、リモートワークと対面式のスタイルでは根本的に状況が変わってしまうため、新人教育を適切に行おうとすればリモートワークによって変わるポイントを把握しておくことが欠かせません。
新人教育に限らず、人と人が接することで得られる情報量と、リモートワークによって画面越しに得られる情報量とでは、大きな違いがあります。
対面式であれば、相手の表情や声の雰囲気だけでなく、立ち方や姿勢、さらにその場の環境などから考えながら、新入社員への指導を行っていくことが可能です。
しかし、リモートワークで新人教育をしようとしても、基本的には相手がカメラに写している範囲の映像や状況しか把握することができず、細部まで新人教育を実施しようとすれば最初に十分なマニュアルやカリキュラムを確立させた上で、相手の特性に合わせて指導を進めることが欠かせません。
また、すぐ近くで新人を指導している時であれば、相手からも気楽に分からないことや不安点について質問したり相談したりできるかもしれません。ですが、リモートワークでは都度相手を呼び出さなければならず、人間関係が構築されていないと教育係や先輩へ相談するためのハードルが高くなってしまいます。
オンラインで対話するリモートワークでは、インターネットの通信環境や使用するマイクやカメラ、パソコンなど機器の性能によって作業の質が変化します。
そのため、仮にどちらか一方でも不十分な通信環境を利用していれば、新人教育がスムーズに進められないリスクが増大してしまうでしょう。また、カメラの解像度やマイクの感度が低いものを使っていると、相手の反応や表情が読み取りづらくなり、相手が理解しているのか判断できないままに指導が進んでしまうかもしれません。
技術指導や接客・接遇研修など、実際に顧客と接したり作業の状況を確認したりすることが重要な新人教育もあります。
リモートワークでは体の使い方や機械の操作方法など、直接的に指導できないことで理解が進みにくいこともあり、常にリモートワークだけに頼り切ることは危険です。また、店舗での接客応対や商品案内など、リモートワークだけでは学びきれない内容も少なくありません。
例えば、新人が本当に指導内容を理解しているかどうかチェックしようと、抜き打ちで試験や質問をしたとしても、リモートワークではカメラの画角の外側で何が起きているのか把握することが難しく、場合によってはカンニングといった行為を見つけることができません。
新人教育の目的は、テストで高得点を取ることでなく、あくまでも従業員として必要な知識やスキルを身につけることであり、分からないことは速やかに復習して理解を深めることが必要です。しかし、新人が上司や教育係に「できません」「分かりません」と伝えることは容易でなく、結果的に表面上の理解だけを装って新人教育が進められてしまう危険もあるでしょう。
リモートワークでは、こちらから相手に呼びかけても、それに対して反応してもらえなければ対話を開始することができません。そのため、仮に相手のメンタルに問題があって仕事を続けるのが難しくなってしまったような場合、事前のメンタルケアの実施が困難になります。
そのため、リモートワークではメンタル不調が発覚してから対応するのでなく、あくまでもメンタル不調が生じる前に、従業員の心身についてケアすることが重要です。
相手の通信環境を確認して、使用している機器が十分かどうか確かめることが、リモートワークの新人教育には不可欠です。一人暮らしを始めたばかりの新入社員では通信環境が整っていないことも多いため、会社側から確認するようにしてください。
リモートワークを導入する際には、新人教育のカリキュラムやマニュアルも、リモートワークに適応させたものを用意しなければなりません。リモートワークには遠隔操作やファイル共有といった便利な機能もあり、メリットを活かして新人教育を進められるように方法を考えておきましょう。
リモートワークにおける新人教育では、「どのような目的を持って今の作業を行っているのか」、教育係と相手が意識共有しておくことが欠かせません。最初に目的を見定めておくことで、離れていても同じ結果を目指して進むことができます。
また、新入社員に課題への取り組みや成果の報告を義務付けることで、やるべきことを明確に認識させられます。教育係としても進捗状況を把握しやすくになるため、研修の計画が立てやすくなることがメリットになるでしょう。
日頃からコミュニケーションを取って、人間関係の距離を縮めておくことが重要です。何か問題があってもすぐに相談できるという安心感を相手に与えることは、リモートワークの新人教育で必要不可欠なポイントだといえます。また、メンタルケアについても特別な時にだけ行うのでなく、日常的に意識しておくよう注意しましょう。
「カメラの外で何をしているか分からない」「通話をしていない時はサボっているかもしれない」などと、不信感を募らせていては、それが態度に表れて相手を萎縮させてしまいます。
適正な課題の準備や進捗管理を行いながら、見えない部分でも相手を信頼してやる余裕が大切です。
例えば、どうしてもリモートワークの新人教育が難しいと感じられた場合、マニュアルにこだわるのでなく、対面指導を取り入れたり併用したりと、臨機応変に指導することも必要です。
マニュアルはあくまでも土台として、個々の特性や理解度に応じた新人教育を進めていきます。
従業員同士が互いに感謝や賞賛を伝え合うピアボーナスは、新入社員にとっても社内コミュニケーションに参加するきっかけとして魅力的です。また、目に見える形で得られる報酬は、大きな成果を出すことが難しい新入社員にとってモチベーションを高める上で効果的。
ピアボーナスには様々な種類があるため、新人教育にとって有意義なシステムが選べるように、比較検討しておくのが良いでしょう。
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