リモートワークにおけるモチベーション低下

リモートワークやテレワークによる働き方の多様化が進む一方、急激な変化に対応できず仕事のモチベーションが低下してしまうといった問題も指摘されています。

ここでは、リモートワーク時代におけるモチベーション低下の「原因」と具体的な「対策」について解説します。

リモートワーク/テレワーク時代への突入とメンタルケア

多様な働き方が求められる中でリモートワークも重要性が高まっている

政府主導の働き方改革や社会情勢の変化によって、社会のニーズだけでなく個人のニーズにも対応したライフスタイルの在り方が考えられており、WEB会議システムやSNSを通じたリモートワーク/テレワークも重要な働き方のひとつとして位置づけられています。

実際、総務省や経済産業省、厚生労働省、国土交通省が一体となって、平成17年11月に産学官のテレワーク推進団体「テレワーク推進フォーラム」が設立されており、官民一体となってリモートワークの価値について広報が進められてきました。また、2018年の働き方改革の実施から2020年にかけて、急激な社会変化や国際情勢の変化に伴い、それまで日本的な対面式ビジネスモデルを重視していた企業や行政機関の中にも、リモートワークの価値を認めるところが増えてきています。

急激な社会変化へ労務環境や労働者のメンタルが追いついていない

リモートワークの重要性が改めて認識され、一気にテレワーク時代へ突入したともいわれる一方、オンライン機器の拡充や業務ルールの制定、セキュリティ対策といったシステム面での環境づくりにおいて、試行錯誤を続けている企業や自治体は少なくありません。また、実際にリモートワークで働く労働者の意識改革や生活習慣といった、メンタル面やライフスタイル面についてもケアが必要とされており、急激な社会の変化へ企業体質や人々の心身が追い付いていないといった実状も指摘されています。

そのため、厚生労働省が運営する、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」でも、テレワーク/リモートワークについてのテーマが紹介されるなど、政府も積極的に対策を進めていますが、それが民間企業やそこで働く従業員の一人ひとりにまで浸透しているかどうかは発展途上といえるでしょう。

リモートワークにおけるメンタル面の問題がモチベーションへ直結する

自宅や働きやすい場所を拠点として、時間や空間といった制約を受けずに働き方を考えられるリモートワーク。自由な働き方を追求しやすいというメリットがある反面、プライベートと仕事の両立が難しくなったり、人と人のつながりが希薄になったりと、デメリットも指摘されています。

リモートワークによるデメリットが労働者のメンタル面に悪影響を与えた場合、労働意欲や生産性を低下する原因となるため、リモートワークの効果を最大限に発揮しようと思えば、メンタルケアやモチベーション管理を適切に実施することが重要ポイントです。

リモートワークがモチベーション低下につながってしまう理由

プライベートの時間が仕事に浸食されやすくなる

リモートワークではフレキシブルな働き方が可能になる一方、プライベートな空間と職場との線引きが曖昧になり、メンタル面の切り替えが困難になるといったデメリットがあります。また、「どうせ自宅にいるのだから」と終業時間への意識が希薄化し、逆に就業時間が延びてしまったり、サービス残業が当たり前になったりといったリスクもあります。

そのほか、場合によっては仕事をしている最中も家事や育児へ意識を割き続けなければならず、むしろ心身に対する負担が増加してしまうかもしれません。

業種・業態によっては仕事の作業効率が落ちる

完全にデスクワークだけで成立する仕事であれば、リモートワークの特性を最大限に活かすことができるかもしれませんが、対人関係が重要になる仕事では、どうしてもWEBカメラやモニターなど、機材の能力によって仕事の効率が制限されてしまうことも事実です。

また、インターネットの通信環境にも差があり、オフィス内であればスムーズにやり取りできた業務であっても、リモートワークにすることでタイムラグが生じたり不便さが発生したりと、日常的なストレスが増えてしまう可能性があります。

それらのストレスが明確な場合、企業としてもすぐに対策へ乗り出せますが、反対に小さなストレスであれば企業や労働者自身でさえもなかなか気づかず、知らぬ間にどんどん蓄積され、モチベーション低下へつながってしまうこともあるでしょう。

人とのつながりが希薄化することによるリスク

人間は「社会性動物」といわれ、個々人が集団を作って互いに助け合い支え合いながら、ひとつの目的へ向かって行動していく生物であると考えられています。

そして、会社もまたひとつの社会であり、仕事の成果や業績アップといった目標へ向かって、従業員が一丸となってつとめていくことが重要です。

しかし、時間や空間に制限されないリモートワークでは、人との物理的な近さや身体的接触を奪ってしまうため、強い孤独感を与えてしまうこともあります。

日本には「和を以て貴しとなす」という言葉があるほど、人と人のつながりを大切にする文化・風土があり、日本人にとって孤独感を強めることが大きな仕事上のリスクになることは当然といえるでしょう。

世代によって異なる問題点

物心ついた頃から携帯電話やIT環境が当たり前に整っていた世代にとっては、オンラインやバーチャルな交友関係も、リアルな関係のひとつとして認識できるかもしれません。しかし、従来の日本的商習慣や生活習慣を当たり前としてきた世代にとって、リモートワークへすぐになじめないこともあるでしょう。

また、若い世代でも仕事に慣れておらず、上司や先輩からのサポートを必要としている人であれば、身近に相談できる相手がいなかったり、自分の努力が適正に評価されているか不安を感じたりすれば、モチベーションが低下することも不思議ではありません。

リモートワークにおけるモチベーション低下を防止する対策

業務ルールの統一と自分なりのルールづくり

リモートワークの普及によって従来の働き方が変わるとなれば、必然的に業務ルールも変えなければなりません。

リモートワークにおける勤務時間の設定や仕事にかんする評価の方法、集団での会議や個人間の相談の仕方など、必要と思われるルールを改めて明確化したうえで、周知徹底することが重要です。

また、一定時間ごとに運動をしたり気分転換したりと、働く人がそれぞれにとって有効なストレス解消法や作業ルールを用意しておくこともポイントです。

機器やシステムなどの必要な環境整備

リモートワークではパソコン機器や使用するシステム、インターネットの通信環境といった労務環境がカギになります。

それらの整備や拡充について労働者へコスト負担を強制すれば、モチベーション低下へつながることも自然です。そのため、リモートワークを推進する場合は、労働者が拠点とする場所の設備・環境についても、社内と同様に考えることが求められます。

従業員同士の信頼関係を強化する

リモートワークにおける物理的な距離の拡大がモチベーション低下に関係するのであれば、精神的なつながりを縮めることで対処する方法があります。

上司や先輩はカメラ越しに確認できる部下や後輩の表情のみを見るのでなく、彼ら彼女らがどのように感じているのか、積極的に想像していくことが大切です。また、新人社員が悩んだり困ったりしていた際に、気軽に相談できる環境をチーム全体で整えていくことも肝要です。

従業員同士で積極的にコミュニケーションを取る

職場内で誰もが気軽に話せる環境であれば、上司が気づかない同僚の努力についてお互いにフォローできるかもしれません。ですが、リモートワークでは積極的なコミュニケーションを意識しなければサポートやフォローも難しくなります。

リモートワークを効率的に進めるうえで、これまで以上に従業員の努力を発見・評価して、個々人の自己肯定感や達成感を高めていく取り組みは不可欠です。

ピアボーナスの導入で
テレワーク時代のモチベーションを維持する

社内の従業員がお互いに感謝や称賛を伝え合い、その気持ちを給与にプラスするボーナスとして活用できるピアボーナスツールは、社内コミュニケーションの活性化と給与面での満足度を高められる、一石二鳥のツールとして注目されています。

リモートワークの利点は、インターネット環境さえあれば誰とでも気軽につながり仕事ができることですが、言い換えれば積極的につながろうとしなければ関係構築が難しいことも事実です。そのため、ピアボーナスのようにそれぞれの従業員が自ら交流し、互いの価値を認め合えるツールは、リモートワーク時代のモチベーション維持・向上につながるチャンスのひとつだといえるでしょう。

また、ピアボーナスにも複数の種類があり、どのようなツールが自社にとって最適なのか、きちんと検討したうえで導入することが重要です。

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